運転代行の営業をしていると実にさまざまな依頼が来ます。
依頼の大部分は、夜の酔客のマイカーに対して行う運転代行です。居酒屋やキャバクラなどでお酒を飲んでしまい、自分で運転して帰れないので運転代行業者を利用する。まさに一般的な自動車運転代行業のイメージですね。
どんなお仕事でも見積もり依頼・発注をいただくことは、経営者にとって嬉しいものです。
しかし、運転代行の営業にとって、引き合い段階で断るべき車輌というものがあります。予め把握しておくことでトラブルになりそうなオーダーを避けることが、大切になってきます。
個人事業主・法人を問わず、リスク管理はビジネスの運営において重要ですね。
車検切れの車を公道で走らせることは道路運送車両法違反
当たり前といえば当たり前ですが、車検が切れた車を運転代行することは必ず避けましょう。
運転代行をする客車に乗った際に、自動車検査証(車検証)を目視することをおすすめします。
運転代行をスタートする前に車検切れに気づいた場合は、依頼者に対して運転代行を請け負えない旨を伝えましょう。
お客様の車内の部品をあれこれ触ることは相手の心象を害するのでよくありませんが、車検証については必ずチェックする癖をつけてください。最悪の場合、チェックを怠ったことにより、自社が不利益を被る可能性があります。
違法改造車・不正改造車は取り締まりの対象
違法改造車もしくは不正改造車という表現を聞いたことがあるはずです。
公道を走行する車輌には、安全性の観点から細かい部分に至るまで法令により基準が設けられています。
当然、その基準を逸脱した改装を施した場合、整備不良車として取り締まりの対象にもなります。つまり、不正改造車は公道を走行することを許されていません。
自動車の違法改造には、具体的に下記のようなものがあります。
- マフラーを取り外している
- ライトが正しく点灯しない
このような車輌の異常に気づいたら、必ず依頼者へ確認を行い、運転代行業者として毅然とした対応をしましょう。
自社を守るための営業スタイル
お客様商売だからといって、どんな運転代行依頼でも受け付けるという姿勢はトラブルの元です。
今回は「車検切れ」「不正改造車」を事例として挙げましたが、その他にも人間的な面でNG客とするケースもあるでしょう。
自動車運転代行業は、れっきとした商売です。けっしてボランティアではありません。
独立開業し営む商売である以上、利益を確保できる経営を心がける必要があります。
ビジネスとして継続していくために、自分たちを守ることのできる顧客対応をしていきましょう。